現在、コーヒーの世界で一番先進的な国は、コスタリカと言われています。
一昔前のコスタリカ産のコーヒーは、凡庸なものだったと記憶しています。
彼らのつくるコーヒーが明確に変わったのは、
コスタリカ政府が、二級品である“ロブスタ種”のコーヒー生産を
法律で禁止したことによります。
このことによってコスタリカ産のコーヒーは、
すべてが一級品の“アラビカ種”だけになりました。
ここからつくり手たちは、さらなる質の向上をもとめて
「ハニー製法」など、いままでになかった新しい農法に果敢に
挑戦していきました。
いままでやってきたことを捨てて、新たな道に挑む。
言葉にすることはカンタンですが、
現場は多くの壁に直面しただろうことは想像にかたくありません。
気がつけば、近年わたしどもが買い付けるコーヒーも
コスタリカ産のものが多くなりました。
豆を見るたびに、自身が彼らのもつ情熱の強さを
感じてしまうからだと思います。