わたしどものコーヒーづくりの考え方
わたしどもは自分自身を“ドン・キホーテ”だと思っています。
あえて手間のかかることばかりを選んで、
コーヒーづくりをしているからです。
めったに手に入らない生豆を集め、
そのなかから手仕事で不良豆を抜き、
さらに、わざわざ小さな焙煎釜で仕上げる。
すべての仕事が効率を求める時代に、手作業ばかり。
時間と手間はどうしてもかかります。
ですから、わたしどもは一日におつくりする量に
制限をかけることにしました。
「量」をこなすことを求めれば、
仕事はどうしても雑になります。
理想のコーヒーをつくることを優先するのであれば、
範囲を決めるしかありません。
しかし、自分が納得のいく生豆を手に入れようとすれば、
一定量以上の仕入れが必要となります。
わたしどものコーヒーづくりは、矛盾といつも背中合わせ。
この矛盾をわりきることなく、日々格闘しつづけてています。
もっと効率がよく、楽な方法があることは知っています。
新しい技術も生まれています。
でも、わたしたちは“ドン・キホーテ”でありつづけます。
できる範囲で全力を尽くす。
その先にある世界の深さを、
お客さまからの力添えによって知ることができたからです。
土居珈琲 焙煎士