小さな規模で運営しているコーヒー農園があります。
少ない数で運営。
家族だけでがんばっている農家もあります。
彼らの多くは機械を使わず、手仕事によってコーヒー豆を栽培しています。
手間がかかっている分だけ、彼らのコーヒーは質が高いことはわかっていました。
問題は、生産量が少なすぎて、輸出単位に満たないことでした。
しかし、近年になって“ブレンダー”という存在が生まれました。
彼らが理想とする味をつくりだすために、優れた銘柄を生豆の段階で調合して
ひとつの銘柄をつくるという手法が開発されていきました。
年を重ねるたびに研究は進み、今や、単一農園を超えるものが
どんどん生まれるようになってきました。
このことは、小規模でコーヒーづくりをしているものたちにとって
ひとつの“光”だと言っていいと思います。
小さな規模でコーヒーづくりをしているものたちほど、
より多くの困難に直面するからです。
ときに気候変動の影響によって、大きな収穫減を受けることもあります。
コーヒーの樹は、病害虫に弱いという側面もあります。
人手不足の問題も深刻です。
せっかくつくったコーヒーの実が、収穫されることなく
放置される事態も出てきました。
こうしたことから年々、コーヒー栽培をあきらめる生産者の数は増えています。
ただ、努力を重ね、知恵を出し合うことで、困難を乗り越えていく
つくり手も存在します。
こうした人たちによってつくられたコーヒーこそ
これからも選んでいきたいと考えています。