コーヒーを栽培している国は、昔から数多くあります。
赤道を挟んで、北緯25度から南緯25度までの一帯が、コーヒーの栽培に
適していると言われています。
ただ、日本で口にするのは、ブラジルやグァテマラ産のコーヒーに
かたよる傾向があります。生産量が多いことと、知名度が高いことが理由です。
コーヒーと同じように、ワインを生産する国も多くあります。
北緯30〜50度、南緯20〜40度内に位置するほとんどの国で、
ワインはつくられています。
近年になってワインづくりをはじめた年代を基準に、
「旧世界(オールドワールド)」と「新世界(ニューワールド)」に
分けられるようになりました。
「旧世界」を例にあげると、フランス、イタリアがあります。
対して、「新世界」は、オーストラリア、チリ、日本があげられます。
近年、この「新世界」のワインの実力が、高く評価されるようになりました。
コーヒーも同じく、ペルーやメキシコなどの「新世界」のつくり手により、
コーヒーの品質が、上がってきています。
これはわたしにとって、おどろくべきことです。
従来、これら国から生まれたコーヒー豆は、ブランド国が不作のときの、
“おぎない”のような扱いだったからです。
しかし、ブランド国がつくるものを凌駕するコーヒーをつくりだして、
自分たちの実力を認めさせようと考えたつくり手たちが努力を重ねることで、
ブランド国のコーヒーにまさるともおとらない銘柄に出会うことが、
近年になって多くなってきました。
その理由は、彼らがその土地に伝わる農法を守りながら、
新しいやりかたに果敢に挑戦しているからだと思います。
この動きを見て、『手と手』にご参加いただくお客さまに、コーヒーにおける
「新世界」のつくり手たちが生み出したコーヒーをご用意しようと考えました。
このことを決めた時、業界のなかのある話を耳にしました。
これらの国はコーヒーの産地としての知名度が低いため、売ることを考えれば、
扱うことにちゅうちょするというのです。そういう考えもあるかと思います。
しかし、わたしは、自信をもって「新世界」のコーヒーを
今回、自分のお客さまにお届けしたいと考えました。
売れやすさより、自分たちの仕事にいっしょう懸命に取り組む人たちが
つくったものであるかどうかを優先したかったからです。
5月は「母の日」、6月は「父の日」における贈り物のご注文を、
数多くいただきました。
ほんとうに、ありがとうございます。
我が家も、3人の息子がお金を出し合って、妻にケーキをプレゼントしていました。
むかえた「父の日」。どきどきしながら待っていたのですが、
なんのイベントもなく、翌日の朝を迎えました。