10月にご案内させていただいたOVERBLEND「甘香」。
一般販売を行う前に、お客さまからの先行受注をお受けする形をとらせていただきましたが、おかげさまでご案内後、2時間あまりで予定していた数量が完売いたしました。
これほどご支持をいただけたこと、つくり手として大変うれしく感じております。
一般的にはブレンドしたコーヒーが、単一農園のものと比べて、一段下のランクのものととらえられているからです。これは、かつて、ブレンドコーヒーが、大量生産を重視してつくられることもあったからだと思います。
では、この“ブレンド”という手法に可能性はないのか。
コーヒーを調合し、それぞれのコーヒーの良さを引き立たせることで、単一農園のもの以上の味わいをつくりだすことができる。父、土居博司はそう考えていました。
彼の構想から生まれたのが『OVERBLEND』です。
わたしどもは、この『OVERBLEND』をつくるうえでふたつのことを決めました。
ひとつは、一流農園が、実験的につくる特別なロットのものを使用すること。
もうひとつが、それぞれの豆を最適な焙煎度合いに仕上げてから、合わせる「アフターミックス」方法を採用することです。
生産量が少ないものを採用する上に、非常に手間がかかるつくりかたをするため、ご案内する量に制限をかけさせていただくことにしました。
目指したのは「今、この時に、自分たちにしかつくりだせない味わい」です。
つくり手として、『OVERBLEND』はお客さまに挑むものであると考えます。
このようなこだわりを貫けるのは、わたしどもの考えを受け入れ、応援いただけるお客さまの存在があってこそです。
最高の舞台を与えていただいていることに、心から感謝を申し上げます。