お電話でのご注文: 0120-49-5021(受付時間: 9:00 〜 17:00 平日)

朝一番。
前日までにいただいたご注文の生豆を、釜を暖気運転させながら用意していきます。

40年以上続くわたしたちのコーヒーづくりの、最初の工程です。

コーヒーづくりにおいて「量」ではなく「質」を追い求める。
父は最初からそう決めていました。

不特定多数の方のためのコーヒーをつくらない。
ご注文いただいた生豆を、そのつど一品一品、小さな釜で焙煎していく。

小規模な釜を選んだのには理由があります。
この釜でなければ、焙煎しながら火加減や時間を調整できないからです。
生豆の状態に合わせながら焙煎を変えていかなければ、豆の持ち味は引き出せない。
父はそう考えたのです。

たしかに、大きな釜で焙煎すれば、大量のコーヒーが一気にできあがります。
手間も軽くなります。ですが、父はそのことを選びませんでした。

小さな釜ゆえ、1日それほど多くのコーヒーは焙煎できません。
ですから、わたしどもは1日にお受けする注文数に上限をもうけることにしました。

ご注文いただいてもすぐにコーヒーをお出しできないことがあるのは、そのためです。

父がはじめたこの面倒なコーヒーづくりの形を、わたしどもは『小さな焙煎』と名付けました。

今、工房にある焙煎釜には、父の手形が多く残っています。
わたしにとってこの釜は、父そのものです。

これからも、わたしどもはこの釜を守りながら、『小さな焙煎』によって、みなさまのコーヒーをつくりつづけてまいります。