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今回、土居珈琲として、新たな挑戦にいどみました。

今回、土居珈琲として、新たな挑戦にいどみました。
『OVER BLEND』と名付けた新商品の開発です。
これは、創業者・土居博司が抱き続けていた「想い」が、きっかけとなっています。

従来、コーヒーは大量生産と効率化が「当たり前」とされてきました。

父は昔から、この「当たり前」を嫌い、わたしにこう言い続けてきました。
「つまらん豆は、さわらんでええ」。

最高の品質の銘柄を使って、それは一品一品時間をかけて、ていねいに焙煎して仕上げていく。わたしたちの魂を込めた“作品”と言えるコーヒーを作ることこそ、土居珈琲が追い求めることであるとしたのです。

そして、彼は追い求めるコーヒーの答えのひとつを「ブレンド」に求めました。ブレンドとは、言うまでもなく数種類の銘柄を調合して、独自の味を作る方法です。ただ、従来の「ブレンド」は、大量に、安定した味のコーヒーを作ることを最優先とされてきました。

このブレンドコーヒーを作る方法は、ふたつあります。

ひとつは「プレミックス製法」と呼ばれるものです。生豆の段階でコーヒー豆を調合し、一回の焙煎でブレンドコーヒーを作る方法です。手間がかからず、効率よくブレンドコーヒーを作ることができますが、問題もあります。異なる種類の銘柄が、すべて同じ焙煎時間で仕上がる、という点です。

コーヒーは銘柄によって、最適な焙煎度合いと、そこに行きつくまでの時間が異なります。豆に含まれる水分量が、違うからです。

その欠点をおぎなう方法として「アフターミックス方式」が開発されました。各銘柄を最適な焙煎度合いで仕上げた後に、調合するというものです。

この方法の問題は、膨大な手間と時間がかかることです。しかし土居博司は、最高峰の品質の銘柄を使い、それらを「アフターミックス方式」で仕上げたブレンドコーヒーの味わいを、わたしたちを信用し、長くご愛顧いただくお客さまにお届けしたいと願っていました。

2019年、わたしたちは土居博司が残した「技術書」に記された配合をもとに、『OVER BLEND』・「透明な苦味。そして、そのむこうにある甘味」という作品を作り出しました。

彼の40年のコーヒー作りの経験と技術のもとでしか作り出せない味わいであり、わたしにとっては、おやじの悲願のコーヒーでもあります。

『OVER BLEND』は、土居珈琲 初代焙煎士 土居博司が追い求め続けた味わいです

こちらは特別な製造方法ゆえ、予約注文という形で、注文をお受けすることにいたしました。
そのような手間のかかる注文でありながら、お客さまより想像以上のご注文いただき、早い段階でご用意している数が、完売いたしました。

お客さまにお届けした味わいは、ご満足いただけるものになっているでしょうか?

『OVER BLEND』の詳しいページは、こちら>>