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焙煎されてからの日にち

焙煎釜から出た直後のコーヒー豆

いつ焙煎されたのか。
それは、欠かすことが出来ない情報です。

焙煎の鮮度は、コーヒーの最大の魅力といっても過言ではありません。
それは、コーヒーの「香り」と密接に関係しているからです。

コーヒーの生豆は、二百種類もの、「香り」の成分を含んでいます。
しかし、生豆の状態での「香り」は、決して心地よいものではありません。
この生豆に、焙煎という熱加工処理を加えることで、
七百種類以上の「香り」の成分が発生します。

このとき発生した「香り」の成分が、あのコーヒー独特の「香り」を生み出しているのです。

保存状況にもよりますが、生豆を焙煎してから時間が長く経過すると
「香り」は弱くなり、味も劣化していきます。

コーヒーの最大の魅力は「香り」です。
強い「香り」をもつときこそ、その銘柄の持ち味が生きていると言えます。

ですが、焙煎した直後がもっとも強い「香り」をもつかというと、そうではありません。
そこがコーヒーのおもしろいところです。

焙煎した後、1週間ほどの時間をあけることで、その「香り」は熟成され、より強くなります。

そして、焙煎してから30日ほどの期間、成分が変化することで、
その「香り」は、最初の時とは異なる、さまざまな魅力を楽しませてくれます。

それは、それだけの力をもつ品質の高い銘柄だからこそ体験できるものです。

「焙煎してからの、香りの変化を楽しんでいただきたい」。
それが、わたしたちが、焙煎された日にこだわる理由です。